上級#2 ピボットテーブルと自動化による高度な分析
Excel の上級者として押さえておきたい機能のひとつが、ピボットテーブルとマクロを使ったデータ分析と
自動化です。これらのツールを継続することで、大規模なデータを効率的に整理し、分析作業を大幅に短縮
することができます。
1.ピボットテーブルで複雑なデータを集計する
ピボットテーブルは、大量のデータを瞬時に集計、分析、並べ替え、フィルタリングするための非常に強力な
ツールです。これにより、単純な集計以上のことができ、深い洞察を得ることが可能です。
ピボットテーブルの作成手順:
- データ範囲を選択します。
- 「挿入」タブをクリックし、「ピボットテーブル」を選択します。
- レイアウトを設定(行ラベル、列ラベル、値)して、データを集計します。
ピボットテーブルを使えば、例えば「売上データ」を地域ごと、製品ごと、月ごとに簡単に集約し、
トレンドを認識できます。
ピボットテーブルのフィルタリングやスライサーの活用
ピボットテーブルでは、スライサーを使ってデータを直感的にフィルタリングできます。
これにより、特定の条件に基づいたデータを即座に表示できます。
- ピボットテーブルを選択。
- 「ピボットテーブル分析」タブの「スライサーの入力」をクリック。
- フィルタリングしたい項目(例「地域」や「月」など)を選択。
スライサーは、クリックするだけで瞬時にデータを絞り込むことができ、データの視覚的なフィルタリングに優れています。
2.Power Pivotで複数テーブルの連携分析を行う
Power Pivotを使用すると、複数のテーブル間の関係を定義し、データを統合して分析できます。
大規模なデータセットを扱う際には、この機能が非常に有効です。できない複雑な分析も、Power Pivot を使えば
簡単に理解できます。
Power Pivotの主な特徴:
- 複数のデータソースからテーブルをインポートします。
- データモデリング(テーブル間のリレーション設定)。
- DAX(Data Analysis Expressions)を使った範囲。
これにより、例えば売上データと顧客データを別々のテーブルとして持ちながら、地域別・顧客層別の売上を
効率的に集計することができます。
3.VBAを使ってピボットテーブルを自動化する
ピボットテーブルを使った一括作業は便利ですが、同じ回数を何度も行う場合は時間がかかります。
ここで活躍するが、**VBA(Visual Basic for Applications)**を使った自動化です。
VBAを使うことで、ピボットテーブルの作成・更新・フィルタリングを自動変更し、作業時間を大幅に削減できます。
ピボットテーブルをVBAで作成する基本コード:
ヴイバ著作権を所有するSub CreatePivotTable()
Dim ws As Worksheet
Dim pvtCache As PivotCache
Dim pvtTable As PivotTable
Dim dataRange As Range
' データ範囲の設定
Set dataRange = Worksheets("DataSheet").Range("A1:D1000")
' ピボットテーブルキャッシュの作成
Set pvtCache = ActiveWorkbook.PivotCaches.Create(SourceType:=xlDatabase, SourceData:=dataRange)
' ピボットテーブルの挿入
Set ws = Worksheets.Add
Set pvtTable = pvtCache.CreatePivotTable(TableDestination:=ws.Range("A3"))
' ピボットフィールドの設定
With pvtTable
.PivotFields("Region").Orientation = xlRowField
.PivotFields("Product").Orientation = xlColumnField
.PivotFields("Sales").Orientation = xlDataField
.PivotFields("Sales").Function = xlSum
End With
End Sub
このは、データ範囲からピボットテーブルを作成し、地域別、製品別の売上コードを集計するものです。このようにして、定期的なピボットテーブルの更新作業を自動化できます。
4.マクロを使った作業の完全自動化
Excel のマクロ機能を使えば、日常的な定型作業を記録し、VBA コードとして保存することができます。
これにより、一つをクリックして複雑な操作を実行できます。
マクロ記録の手順:
- 「開発」タブをクリックし、「マクロの記録」を選択。
- 日常の操作を記録します(セルの書式設定やデータの入力など)。
- 記録が終わったら、「記録終了」をクリック。
記録したマクロは、VBAエディターで編集することができ、さらに柔軟なカスタマイズが可能です。
5.高度なデータマネジメント化:グラフと条件付き書式の組み合わせ
条件付き書式やグラフを使うと、データを視覚的に表現して洞察できやすくなります。
特に複数の条件に基づいたグラフを作成することで、データのトレンドやパターンを簡単に把握できます。
スパークラインの活用:
スパークラインは、セル内に小さなグラフを表示する機能です。特定の範囲のデータの傾向を簡単に確認できます。
- 範囲を選択し、「挿入」タブの「スパークライン」を選択します。
- データ範囲を指定して、スパークラインを作成します。
スパークラインを使えば、大量のデータをコンパクトに視覚化することができ、トレンドをすぐに把握できます。
6.Excelデータその他ツールとの連携:Power BIとPythonとの連携
Excel 上級者になると、Excel だけでなく他のツールとの連携も重要です。
Power BIやPythonなどの外部ツールを使えば、Excel では難しい高度な分析やビジュアライゼーションを行う
ことができます。
Power BIとの連携:
Excel で作成したデータやピボット テーブルをPower BIにインポートし、さらに高度なダッシュボードや
レポートを作成できます。
Power BI は、インタラクティブなレポート作成やデータの一時更新に強みがあります。
Pythonとの連携:
ExcelとPythonを連携させることで、Excelの限界を超えたデータ分析が可能です。
Pythonのライブラリ(例えばPandas)を使えば、大規模なデータの処理や機械学習モデルの構築も可能です。
まとめ
今回の「Excel上級編 Part 2」では、ピボットテーブルやVBAを使った自動化、さらに他のツールとの連携に
よるデータ分析について解説しました。非常に、複雑なデータの取り扱いが容易になります。
次回は、段階自動化やデータ全体のテクニックを紹介していきます。
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